NPO法人 静岡山の文化交流センター

Shizuoka Mountain Cultural eXchange Center

平成30年度事業報告


1.井川住民講演会「森と共生する生活のあり方」
  2018年7月12日、井川支所多目的ホールで実施した。
 120名を超す人たちの参加があり、熱気が感じられた。上野村の事例報告に
 多数の住民が希望をつないだのではないかという雰囲気があり、10名を超す人  たちが上野村視察訪問を希望した。
 講師は長年「森林フォーラム」の代表世話人や「森の哲学塾」を主催されている
 内山 節先生で、東京と上野村(群馬)に住居があり、“森の未来・社会の未来”に 強い問題意識がある。中でも、地域におけるエネルギー自給問題は、地球温暖化 対策として重要な鍵となる考え方である。できるだけ化石燃料に依存しない生活の 工夫はどうすればいいのか、それを達成している上野村の事例報告を中心に紹  介してもらった。 
 井川の資源は森であり、水であり、南アルプスである。
 森はチップボイラー、ペレットボイラー、バイオマス発電の可能性であり、水は
 小水力発電の可能性がある。
 南アルプスは観光振興、登山人口増に寄与する。
 これらの資源を今後地域エネルギーとしてどのように活かすのかが問われて
 いる。
 しかし、
    1)あらゆる抵抗の壁に怯まず、
     2)過去の経緯にとらわれず、
     3)生みの苦しみや痛みを恐れず、
  井川の将来像描きとその実現に力を注ぐ努力を継続。

2.上野村現地視察行(乗用車2台)
  2018年11月16日(金)、17日に実施した。
  7名参加(安池康之、八木 功、宮沢圭輔、山本良三、長田高明:敬称略、
   他2名)
  【現地視察報告】
    現地応対者:一般社団法人上野村産業情報センター
             事務局長  小池啓満氏
    資料: @上野村行政視察ガイド“挑戦と自立の村”
        A森林を生かす:取り組みの紹介
        B森林バイオマスを100%使い切る創世戦略(小池氏説明)
        C現場視察
     ・ペレット工場
        従業員3名(移住者)、年間1600トン
        稼働7年目、設備費(2億7000万円: 内半分は県補助金)
                   6mmペレット4.5トン/日、
                   7mmペレット6トン/日、水分10%以下、
                   価格10kg/420円(1日分相当)
        原木購入費: 広葉樹2400円/トン
                  針葉樹2300円/トン
     ・バイオマス発電機(ドイツ製、BURKARDT)
        設備費3億5000万円、東京に代理店
        ペレットを蒸しガス化し、そのガスでトラック用ジーゼルエンジンを
        回して発電する。
        小さな設備だが、ガス化に微妙な調整が必要で、苦心しながら
        運転中。ペレット2.5トン使用/日:灰40キロ(産廃)出る。
        全電力は隣のキノコ工場へ、排熱は破棄。
        ドイツとオンラインでつなげて運転中。
     ・村営住宅(ログハウス)(写真)家賃月3万円

   村の歴史
    零戦パイロットの生き残り黒澤丈夫村長(戦後初代村長(10期、40年)が
    行財政改革に取り組んだ。昭和36年ごろから5000人の人口が減り始めた    (現1200人)。旅人宿作り、イノブタ生産、味噌麹生産など産業振興を積極    的に推進した。村営住宅建設、子育て支援、生活補助制度、議員減らし
    (現8人)実施。
    次の村長1期(停滞)
    3代目村長神田氏(2期、8年)、ペレット生産、バイオマス発電稼働。
    現在、4代目黒澤村長:6代のペレットボイラー稼中、
    (株)キノコセンター稼働、村内4箇所に温泉宿、林業事業体4団体、
    20歳代の移住者20人を含む231人(全員仕事あり)、役場職員32人中
    7人移住者。
    年収250万円以下の低所得家庭へは月10万円の補助金支給。将来は
    人口の半分程度が移住者になると予想している。下仁田へは20分程度、
    藤岡市に近いが、秩父、東京、長野方面へは峠越えとなる。
    典型的な山国の風情であり、広葉樹が多い印象。
    各家庭にはペレットストーブが入っていて、灯油の消費は限定的なようだ。
    ペレットの1日使用量は約10キロ程度という(420円)。1ヶ月12600円
    ペレットストーブは30万円程度するが、90%は村が台数を決めて補助金を    出している。ペレットストーブは殆ど灰がなく、比較的簡単な煙突で対応可能    で、ペレットの自動供給が可能。取り扱い易い特徴。

3.井川ビジョン検討会
   日時: 2019年2月14日開始した
   場所: 葵区大岩4?40?12
   人員: 日本山岳会員8名(有元利通、永野敏夫、八木功、大島康弘、
        木村勝利、滝田博之、松永義夫、山本良三:敬称略)
      : 今後数回の検討を経て、ビジョンを視覚化(絵にする)。

4.川根ネイチャーガイド養成現地観察研修会
   @地質・地形:講師: 村松 武氏(飯田市美博学芸員)
   (実施した) 日時: 10月14日:第一回10名(大井川筋)
              : 11月17日:第二回8名(山犬段林道)
   A樹木学:桜の木:講師: 近田文弘氏(国立科学博物館)
   (実施した)  日時: 3月31日 20名(徳山にて)
      ソメイヨシノ、しだれ桜、オオシマザクラ、山桜、ヒガンザクラ等について
      解説説明

5.登山ルート整備計画(光岳)半分実施した。
   @寸又峡 千頭ダムーお立ち台 三方嶺 大根沢山
     日時: 10月3、4、5日
     人員: 6名(愛徳 篤、古林鉄平親子、高田麟太朗、大友祐介、
          片山陽介:敬称略)
     報告: 報告書あり。完成次第雑誌に投稿予定。

6.植林・育林計画
    第二次植林計画(1ha)は延期となった
    大平見第一次植林地、初回の下草刈り実施した。
    9月9日、参加者7名(広瀬義輝、分部 敏、祐嶋繁一、伊藤英利、
          尾崎 晶、山本良三:敬称略)

    その後、台風で鹿柵に被害を受けた。(写真)